病の記録(5)

朝8時過ぎ電話が鳴る。嫌な予感しかしない。動物病院からで今朝急変し亡くなったとのこと。今すぐ来れますかと訊かれたので行くと答える。しかしもう死んでいるのに今すぐも何もないんじゃないかとも思う。寝ていた1号を起こして連れて行く。院長がいて診察室に呼ばれると診察台の上にタオルをかけた犬が横たわっている。うっすら目をあけているので寝起きでぼんやりしているかのようだ。今朝も昨夜会ったときのようにウロウロしたり水を飲んだりしていたらしいが急に痙攣を起こし下痢嘔吐して呼吸困難になったとのこと。痙攣の原因はわからないらしい。蘇生処置を施したが無駄だったようだ。家から持参したバスタオルに包んで1号に抱っこしてもらい車で帰宅。

昨夜の話ではあのままだと一両日中にも脾臓が破裂し死に至っていただろうという見立てだったがこんなことなら家に置いておけばよかった。どうせすぐ死ぬならわざわざ痛い思いすることなかった。麻酔してたから痛いも何もなかったかもしれないけどわけわからない思いをすることなく家でぼんやりしんどいなと思いながら死んでいったほうがよかったんじゃないのか。仕事休んで病院連れて行かなければよかった。いますぐ手術したほうがいいという電話で断ればよかった。手術したおかげでたとえ1週間でも元気になったのならよかったと思えたかもしれないけど後悔しかない。